農家インタビュー

●生産している主な農作物

水なす、にんじん、ほうれんそう、たまねぎ

●概要

▼所在地
大阪府岸和田市

▼栽培について
全て露地栽培で野菜を栽培。
土づくりに力を入れて栽培。
新規就農、3年(2018年8月現在)。

▼出荷・販売先
水なす、ほうれんそうはJA
にんじん、たまねぎ等はスーパーや地元直売所


風をしっかりよけることで露地栽培でも12月まで栽培


天然材料の風よけ

大阪の人は、水なすを好んで生で食べます。
塩をかけるだけで酒のあてになるので。
需要があるので冬に入っても収穫します。
竹を組んだ風よけで、しっかりよけることで、11月までは普通にとれます。
12月は実が割れやすくなりますが、まだとれます。


天然材料の風よけです。
金属製のものは保管しないといけませんが、竹なら焼けるので、保管せずに片付けられるのも利点です。



きれいな仕立て、きれいな剪定を目指して


見学に来たみなさんは仕立てがきれいと言ってくださるんですが、先輩方に比べたらまだまだです。
農研クラブという農家の勉強会があり、そこの先輩方は、本当にきれいに、まるで盆栽のように仕立て、剪定しています。

きれいに仕立て、きれいに剪定すると、秀品率が上がるので、先輩方のアドバイスを聞いて取り組んでいます。
きれいにしておくと、主軸に近いところで実がとれます。
そうすると無駄に遠いところでとらないでいいためより多く収穫できるのです。



自作の仕立てで作業を楽に


鉄パイプを曲げて自作のアーチで仕立てています。
出来合いのものだと、丈が高く、ものすごく地面に深く刺さないといけない。
自作のものだと、刺すのも抜くのも楽になります。



おいしい水なすにするため土づくりをめっちゃする


土づくりはめっちゃしてます。
この辺は土が粘土質なので、堆肥いっぱい入れたり、微生物資材をめっちゃ入れています。

おいしくなってるかどうかはわかりませんが、この辺のおばちゃんたちにあげると「あんたんとこのうまいな」と言ってもらえます。

なすから蜜が出るときもあります。
垂れるくらい出るんです。


夏の水なすの収穫は、朝4時から


8月も中頃になると、もう日が遅くなってきて、収穫を開始する4時頃にはまだ暗いです。
暗いときは、ヘッドライト付けて収穫します。
1,150本を、ほぼ一人で収穫していますので、大変です。
先輩方から聞いて、収量や集品率を上げることを実践したり、水なすは全量JAに出荷して、販売の時間がない分しっかり栽培に専念しています。

昼前まで収穫し、昼に荷造り・出荷、午後から肥えを置いたり、予防をします。
平行して、他の作物の畑は冬の支度をしていかなければならないので、午後からトラクター乗ったり
除草剤まきに行ったりしています。



転職して農家になった理由と経緯


農業はおもしろい

もともと親戚が農家でした。
手伝いに行っていたのですが、「農業っておもしろいな」と思っていました。
前職はエレベーターのワイヤーロープのかけかえや回収など、現場仕事をしていました。
あるとき労災で仕事ができなくなってしまい、そのときに、やりたかった農業をやってみようと決心しました。

そのタイミングでたまたま大阪府が人材育成の研修を主催していて、1年間学びました。
おもしろかったので、やっぱり農業やろう、と。


家族のためにもがんばらないと


新規就農なので、いろんな人からアドバイスをもらって実践して、自分で先走らないようにしています。
家庭もあって無駄遣いはできません。
転職して新規就農するとき、妻は一切反対しませんでした。
好きにさせてくれました。

その分がんばらなあかんなと思っています。
子供もまだ小さいですし。

がんばってはいますが、まだまだです。
がんばります。


規模を拡大したい


規模は拡大したいです。
ハウスも建てたい。

露地もいいですが、安定はしないので。
露地は、台風がきたら、しばらくダメですね。
復活はしますが、復活までの間がなかなかしんどい。
そこを安定的なハウス栽培で補っていきたいと考えています。


南さんから夢農人へのメッセージ


僕と同年代の若い農家さんたちが頑張っている取り組みを知って、刺激をいただきました。
僕も頑張るので、夢農人のみなさん、これからも頑張ってください。


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