農家インタビュー

今回は、静岡県浜松市の農家さん、鈴木厚志さんと奥様にインタビューしました。
唯一無二の「魅せる野菜」というコンセプト、障害者雇用の根本にある「人」への思い、地域に根ざした強い農業で日本を変える壮大なビジョン「ユニバーサル農業」「ソーシャルファーム」のお話まで聞かせていただきました。

[2018年12月16日/京丸園にて]


視察・インタビューした夢農人メンバー


大橋園芸 (苗・お米・トマト・野菜
岡田農園(にんじん)
mama's農園(お米・野菜)


生産している主な農作物


姫ねぎ、姫みつば、姫ちんげん、サツマイモ、コシヒカリ


概要


所在地


〒435-0022 静岡県浜松市南区鶴見町380−1


栽培について


魅せる食材『姫シリーズ(ミニ野菜)』
積極的な障害者雇用による丁寧な栽培


出荷・販売先


JA、全国44の市場の八百屋、飲食店 など


京丸園 ホームページ


https://www.kyomaru.net/



見て美味しい「魅せる野菜」の魅力


美味しいって「美しい」「味」って書きますよね。視覚的に、料理を楽しんでもらうための野菜、
「美しさ」を感じてもらえる野菜が、僕らの「魅せる野菜」なんです。

ミニ野菜の「姫シリーズ」というのがあって、姫ねぎ、姫みつば、姫ちんげん(青梗菜)を、心耕部という部署で、通年で作ってます。
緑のものばかりなのは、奥さんが「みどり」って名前だから…というのは冗談で、
前はトマトとかも作っていたけど、今は緑だけ、ミニだけ作ってます。

食べて美味しいだけじゃなく、料理が出てきた時に「わー!美味しそう!」となる魅力。
食べるだけじゃなく、見た目で「綺麗!」って言葉が欲しいなって。視覚的にも料理を楽しんで欲しいなって。


「姫シリーズ」ができた理由


特に和食なんかそうだよね。姫ねぎは寿司食材として使われてるんですよ。
直のお客さんは業務関係、お寿司屋さんだったり、お店屋さんだったりが半分以上だけど、
姫シリーズができたきっかけが、実は寿司屋さんなんです。

初めてカウンターでお寿司を食べた時に、大将に「寿司屋用のねぎを作ってくれないか?」って言われて。
お寿司の食材の一般と逆で、「高級食材ではない」「日持ちがする」などの条件をクリアできるものということで話しあって。
料理を引き立てるための「薬味食材」っていうんだけどね。

寿司屋は当然、魚を食べてもらいたいわけだけど、賢い寿司屋は、美味しいお寿司をもう一貫食べてもらうためには、
工夫が必要って知ってるんですよ。
だから、姫ねぎを間で食べてもらって、女性なんか「あー!綺麗だねー!」なんてなって。
もう一貫食べてもらう。そういう作戦なんだよね。


他にはないもの、「ミニ野菜」へのこだわり


大きいものって今はたくさんあるでしょ?
15年前までは普通の野菜を作ってたけど、今はミニが増えたんですよ。
買い物カゴに入らないからカットとか、米も5kgが重くて、2kgの方が選ばれたり、炊飯器も3合炊きから2合炊きになったり、そういう時代でもあるよね。

ミニってことは使い切りってこと。冷蔵庫に戻さないってことなんです。
これは、お客様のニーズよりも、新しい指標を示すってことになるよね。

うちは障害を持った子がたくさん働いてくれてるんだけど、障害者って力は弱いでしょ。
だから、競争はしないで、付加価値で勝負してる。普通の人が作れないものを作るのが差別化で、代替のきかない「ここにしかないもの」を出すことで、こっちの指値で売れるし、市場も丁寧に扱ってくれるんですよ。



徹底的な、見た目の「美味しさ」への工夫


たとえば、普通の青梗菜なら、中華鍋でガッと炒めて食べるのが美味しいでしょ?
でも、うちの姫ちんげんの場合、中華鍋で炒めたら終わりだよね。

姫ちんげんは、豚のしゃぶしゃぶみたいに、お湯でサッと茹でて出すって感じのものなの。
彩り野菜として食べてもらうもので、料理の引き立て役なんです。
品を上げる、美味しさを「食べる前に」「見ることで」楽しんでもらうって役目。

味的な美味しさは強みとして、他のものにかなわない部分があるかもしれない。
だけど、僕は「美しいこと」、視覚的に味わってもらう視覚的な美味しさとしてやってるから、その基準は高いんです。

葉が欠けてるなんて、もちろんNGだし。レストランやホテルで100人分出すとして、姫ちんげん100人分を綺麗に見せるために、サイズ指定で前後1ミリの規格サイズで100個全部出荷をしたりね。

「ミニだから安い」じゃなくても、美味しさを「見た目」でも捉えてるからこその、独自の価値を生み出すようにしています。



もう一つのこだわり「安全性」


工夫してる部分って言うと、今話した「見た目」、あと「美味しさ」、もう一つは「安全性」です。

うちには、水耕部、土耕部、心耕部って3つの部署があって、水耕部は米、土耕部はサツマイモとか、心耕部は障害者が働いているところで、さっき話した「姫シリーズ」を作ってて。安全性っていうのは「食の安全」と「人の安全」の2つに分かれるんだけど、食の部分では農薬を減らすとかね。姫シリーズは小さいから、回転が早くて、農薬をかけてる暇がないんですよ、だから結果的に少なくて済みます。

あとは第三者機関に農場に入ってもらって検査もしてるんだけど、農場を綺麗にする、草を生やさないようにするだけでも、病虫は減る。病虫が出る前に、出ないようにする努力、工夫が大事なんだよね。


「労働安全」の仕組み作り


「人の安全」=労働安全で、見てもらえばわかるんだけど、危険な箇所を作らない、段差などに気をつけてユニバーサルデザインで工夫して農場自体も作っています。

あとはハウスの中の問題っていうのがあって。ハウスの中って冬は良いだけど、夏は死にそうに暑いんだよね。風を送ったりしても夏は温度が下がらなくて、みんなゾンビみたいになりながら頑張ってた。
でも今は、福祉の人のアドバイスでミストを入れて、結果2~3度下がったんだよね。
あとは、なるべくハウスの外で仕事ができるように、野菜を空調の効くところまで持ってきて収穫作業を行える仕組みを作ってます。


みんなが心地良ければ、利益も上がる?


ミストってね、1台800万円かかるんですよ。

作業場を作るのもお金がかかるから、「赤字になっちゃうな」って思いながらやったんだよね。
姫ちんげんはね、1日25,000本を収穫するんですよ。

それで、元々は8時から17時まででやってたんだけど、作業場に持って行って収穫するようにしたら、合計4 時間で終わるようになって。結果的に、建設費用はかかったけど、黒字だったんです。

働く人がハッピーで、野菜も清潔、利益が出てお金もハッピーなら、なんでもっと早くやらなかったんだろうって。借金するのはまずいなって思ったけど、人が気持ち良いってことは野菜も気持ち良いんだよね。



「暑くても頑張ってる!」というしんどさより「効率化」が大切


時間が短くなっただけじゃなく、ロス(出荷できなかった数)も減ったんですよ。
ロス率が、もともと8%だったけど、労働安全を見直して5%に減った。
ってことは、姫ちんげんに関しては、一夏で例年より、220万円儲かったのと変わらないんだよね。

ミストの減価償却を考えると、年110万円の儲けがあれば良かったから、ロス率だけで見ても黒字でしょ?
農家は暑いのが当たり前かもしれないけど、福祉の人は安全性として「暑い」を許さなかったの。

あと、同じ人数同じ人で、作業時間が半分にできた理由は「歩いてる時間」の問題だったんですよ。
前は、野菜のところに人が行ってコンテナを出し入れしてたのを、人のところに野菜を持ってくるようにしたんです。動線が長いってことは短くすれば効率化になる、ということはもっと効率化できるんじゃないかってね。


「労働安全」は経営者の敵じゃなくてチャンス


労働安全、何かを整備するってお金がかかるでしょう?経営者としては、福祉の人のそういう話って聞きたくないかもしれません。

でも、それが人の定着につながったり、今までとガラッと変えられるかもしれない。
それはプラス要因であり、むしろチャンスですよね。働いている人が働きやすくしてあげるってことは、みんなも嬉しい。
そして、働く人の労働安全は、会社に利益をもたらすってことです。





障害者だからこそできること


障害者雇用を始めたのは今から24年前です。
最初に話した3つの部署、水、土、心も耕すと書くのが心耕部。

ここでは姫シリーズを作ってるんですが、野菜作りはもちろん、選別もチェックも障害を持った子がやっています。
障害の人には、すごくこだわりが強い人がいるんですよ。そういう人は「ダメなものはダメ」って言えるんです。

僕なんかだと「まあいっかな」ってなっちゃうところでも、彼らは「ダメなものはダメ」と厳しく選別できる。
タネがついてるのはダメ、折れてるのはダメ、葉っぱがついているのは取る…と教えて、それを完璧にできたら最高の検品者なんです。
「6個ずつ留める」とか同じ作業の繰り返しを、彼らは根気強くできます。
何が良い、何がダメをきちんと示せれば、僕らよりしっかりとできることがあるんです。


障害者の3 つの雇用条件


障害を持った人は1年に一人ずつ採用して、今は25人。
そこに、特例子会社から毎日10人来ていて、福祉施設からも3人来てます。

だから、レギュラー100人のうちの25人が障害者、毎日働いている113人のうち、25人+10人+3人の38人が障害者です。
雇用の条件は3つ。

「1、本人に、働く意欲がある。」
「2、自力で通勤できる。(ご家族などのサポート含)」
「3、人に迷惑をかけない。」

です。通勤は、バス、自転車、バイク、自動車やご家族の送り迎えだったりそれぞれ。「一人でできる」ってところでは、一人でずっと座ってはいられなくても、農場で何かをしたり、物を運んだりできるという人もいます。

話すのが止まらない人、人の顔をジーッと見ちゃう人とか、ちょっと周りの人が一緒に働きづらい人は、農場の仕事が多いかな。
農場は精神障害、発達障害とかで人とうまく組めない人、知的障害で、みんなと仕事ができる人は作業場だったりします。
理解者がいればうまくやれる人、とにかく人が気になってしまうとうまくできない人、それぞれにあった形で働いてもらってます。


障害者と仕事について


障害を持った人について、皆さんがどういう想像するかにもよるけど、本当に程度によってバラバラなんですよ。

さっき話したように、知的、精神、発達障害の人もいるし、身体の障害の人もいます。車椅子の人もいるし、手がない人や指がない人、軽度の人も重度の人もいます。
その中で、うちに来る子は、ある程度健常者に近くて、働ける子たちです。
もっと健常者に近くて普通の人と同じようにお給料をもらえる人は企業に行きます。

で、その企業の面接に落ちた人は福祉施設にいくのです。実は、この2つの境がとてつもなく大きい。
働ける人、働けない人、これが雲泥の差になります。企業に入れば、15万〜20万もらえます。
いわゆる納税者の方に入りますよね。一方、福祉施設でお世話になる方になった場合、というのは税金を使う側になった場合ってことなんですよね、そうすると月のお給料が15,000円とかになります。
僕らが雇うのは、その間の人たちです。


福祉ではなく、農業分野の「京丸園」だからできること


企業には行けないけど、福祉の中ではできる人たち。農園の人たちは、農業分野なら活躍できる人たちです。
企業が採らないということは、障害が少し重いってことですよね。

でも、福祉の中ではできる方の人に、僕らは働いてもらってます。
お給料に関しては、労働監督の人が国から派遣されて、「この人には、いくら支払いなさい。」というのが決まります。
農園の人たちのスタートはだいたい、時給400〜500円。
健常者の40〜50%くらいです。福祉施設なら月15,000円だけど、うちなら月平均15万円くらい。
働ける、やりがいがある、納税者になれる、これは障害のある人にとって嬉しいことなんです。

だから、それをやりたい人は、うちが「こういうタイミングで、こういう人を採用しますよと告知すれば、合った人が来てくれてます。
25人のうち、7人は国の最低賃金の除外申請を出させてもらってます。
中には「最低賃金下回ってるじゃないか!」と文句言う人もいますよ。
でも、僕らは「そういう企業なんです。」「そういう会社なんです。」というだけです。


自分たちが形を変える大切さ


障害者で一番給料が高い子は20万円です。
お給料の進行には基準があって、経験、能力などで見ています。

労働条件もそれぞれの人に合わせて、少ない人は週3回、1日3時間。
8時から17時まで働く人もいますよ。心耕部は、「その人に合わせて仕事を作る部署」なんです。
どんな特徴を持っているか、何ができるか、体力の程度などから判断して、その人の働くプログラムを組みます。
その代わりに、能力給にさせてくださいね、というのがうちのやり方。

「1人いくら」の世界だと、仕組みにハマらなければ採用されないですよね?僕らは「できない」と言われる人でも「できる仕組み」を作るのが仕事なんです。「あなたは、この仕組みに入りますか?入りませんか?」じゃない。
「変わるのは、僕らが変わります」が心耕部。
「自分たちがどんどん変えるから、来てくれませんか?」というスタンスです。


福祉との連携で障害者をサポート


うちで働く人たちは、研修は普通の人より長いけど、それまでに特別な訓練、勉強、教育を受けてるということはありません。

心耕部の人たちは必ず、地域福祉センターに登録してもらいます。
うちでは、仕事、働くことに関することは見る、支援もするし、サポートもします。
その他の生活面、障害の相談も含めて、福祉の方で見てもらう。
うちは仕事のこと、それ以外はできない、しない、と決めてます。

福祉がちゃんと入るだけで、安心感にもつながります。もし、障害の人たちの担当として、素人の優しい人がついたら、
障害の子を守ってあげようとして結果的に自分が苦しくなったりする。

「全部、自分でやらないと。」「助けないと。」というのは違うんです。
福祉の人はそこの切り離しすごく上手。それがプロってことですよね。



障害者に教えるからこそ、「伝える力」が身に付く


障害者だからどうってことは特にないんだけど、一度困ったこともありました。
うちでは人に手をあげることは厳禁、即退場だけど、自分で自分を殴るとか、いわゆる自傷はセーフなんです。
セーフなんだけど、一回ね、ひどく自分を傷つけてるんで「やめとけ」って言ったら、もっと激しくなって道に飛び出していこうとしたことがあって。
車も通るから危ないし、僕も馬乗りになって止めました。
彼も自分で殴ったから傷だらけで、普通の通りがかった人が「あー…」ってなったことがあって、あれは危機だったかな。
それ以外は、ケガをすることもない。
彼らってケガしないんですよ、一番ケガをするのは僕(笑)。
慣れてる人はケガをするけど、障害の子は慎重なんだよね。
一番活かせる場所に彼らを導いてあげるのが、彼らにとっても一番良いこと。

障害ある人たちに対して気をつけてることは、1〜10まで順序立てたり、抽象的な言葉を使わないことかな。
「何時何分、気温が何度になったら何ccのジョウロで、何ccの水をあげてください。」と伝えるとかね。
この指示の出し方がなってなかったら彼らはできないんですよ。
「ちょっと水あげといて」はダメ。でもそうやってしっかりと伝えることって、結局誰かに技術を伝える時には必要なんですよ。
障害者に来てもらうことによって、普通の人にもわかりやすく伝えることができるようになるんです。
「見てたからわかるでしょ?」はダメだよね。


多様な人が働ける「ユニバーサルデザイン」という大きな夢


僕は、若い頃100人で働く農場を作りたかったんです。
そして、その夢は叶った。将来はね、障害者:健常者が4:6くらいまで行きたいなと思ってます。
「ユニバーサルデザイン」ということで、多様な人が働ける農業を作りたいんです。

強い農業形態、安定した農業をしていきたい。昔みたいに、祖父親子3代、計6人でフル稼働する農業は最高に強い組織。
これからの強い農業って何かというと、「年齢が幅広い」「男女比のバランスが取れている」「多様な人がいる」という3つだと思います。今は最高齢が82歳、一番若い子が16歳、男女比は6:4。

夢はね、16歳から90代までいる、男女比は5:5、障害者は100人中40人で働くこと。
なんで40人かって言うと、うちでは1年に1人障害者を雇用するって決めてて、働けるのは20歳から、60歳が定年で、40人が就職してることになるでしょ?卒業して、新しい子が入って…ってずっと労働力の循環ができたら最高だよね。
これが、一番強さを発揮できる構図で、夢は終身雇用。定年したら再雇用して90歳…死ぬまで。
「働く」と「生きる」を一致させる働き方、そこまでいきたいと思ってます。


「この地域」「いろいろ人」をサポートする農業の形


僕はこれを、この地域、浜松市でやりたいんです。
今、半径5分以内に農場が全部まとまっています。農業は適地適作…なんだけど、僕らは「地域性」を大事にしたい。
「この地でできる農業」の形態を考えていく、それがブランド。

もしね、ここがビル街になったら、植物工場をやりますよ。
そして、まだ僕らが手を出せていない領域、重度の障害、グレーゾーンの人たち、犯罪を犯して更生した人とか、引きこもりとかニートとかそういうところにも広げていきたい。

障害者雇用ってある意味、いろいろな制度を利用できるので初級編だと思います。

逆に犯罪の人は、手間もかかるし、助成金とかもいないし、暴れちゃったら…と心配ですよね。
まだ僕は手を出せていないけど、そういう人達を農業分野でサポートできたらお互い助かりますよね。
そのためには、農業のやり方をどんどん変えていく必要ありますね。


「ユニバーサル農業」は「農業×福祉」の新しい産業?


農水省が出している「農福連携」と、僕らの言う「ユニバーサル農業」は区別しています。

ユニバーサル農業というのは、15年前から、浜松市、静岡では行政用語として使われています。
農福連携は、幅が広いんですよね。だって、福祉事業で農業やるのも農福連携、障害者雇用も農福連携でしょ?ユニバーサル農業は、農業と福祉の「融合」。融合ってことは、違う物質と違う物質で何か「新しいものができる」のが重要なんです。

農業に福祉を重ねたら、新しい産業、新しいコンセプトが生まれるというのを目指してます。
基準は、今までの農業のやり方と違うものが生まれるか、なんです。
「障害の子が入って、良いことはありましたか?」売り上げが上がる、経営が良くなる、どう良くなったかを具体的な数値で効果が言えるようにするのが「ユニバーサル農業」なんです。


株式会社、農業経営者として「福祉」を問うとは?


ユニバーサル農業のコンセプトは、ある意味厳しいし、シビアです。
「農業をちゃんと変えなさい」「農業経営を強くしなさい」が根底にありますからね。
ハードルが高いけれど、その「証」にこだわってます。

農福連携の場合は、障害の人たちが関われたら「良かったね」となります。
僕らはそれでは満足しません。僕らが考えないといけないのはもっと「農業をどうしていこうか?」農業者として福祉を入れる、その理念、方針を確立しなくちゃいけない。
だから、株式会社で雇用するやり方を目指したいんですよ。


自分としての「正解」を導き出すこと


人それぞれ、目的があると思います。農業を使って福祉をやっても良いし、NPO作って福祉をやっても良い。

僕は「農業経営者としてやっていく」と決めてるから、こういうやり方、考え方なんです。
農業を強くしたい、そこに彼ら障害者の力を借りたい、というのが僕の考え。農業経営における福祉の考え方は、福祉から見たらイレギュラーかもしれないよね。全員にウケるかって言ったら、違うこともあるかもしれない。
でも、いろんな考えがあって良いと思います。自分は何がしたいのか?目的を明確にする必要がある。


「ソーシャルファーム(社会的企業)」というさらに大きな展望


福祉をね、ずっと税金でまかなおうとしたら続かないと思います。日本が持たないよね。
それでたとえば障害者が路頭に迷ってしまったら、一番困るでしょ?大きな展望として「ソーシャルファーム」というのを思っています。

海外だと一般的になってきているんですが、「社会的企業」という意味です。
ビジネスで社会的な課題を解決する、世界の貧困、消費の仕組みを変えていくという取り組みなんですよ。

助成金を頼るでのはなく、ビジネスで社会問題を解決していくってことですよね。
今、国にお金があり余ってるわけじゃないんだから、ビジネスの資本で、地域の課題、社会の課題を解決していくのが、一番良いと思うんですよ。
僕は、農業が強くなることで、地域の資源をフル活用し、多様な人達をの力を借りられる雇用を生み出していくことを目指してます。